endless 山田正亮の絵画


絵画のアンチエイジングというか、とにかく若い!
特に展覧会トレーラーが、かっこいい。『ゴダール・ソシアリスム』の例のあのトレーラーを彷彿とさせる全点出しの映像は、この画家の絵画の鑑賞方法のお手本みたいだ。もちろん、こんな速さで美術館を移動することは人間にはまだムリな相談。でも理想はできるだけ高いのがいい。立ち止まったとたん、なんだかショボく感じるだろうから。また、作品外のいろんな雑音(「学歴詐称」疑惑やら、アップダウンの激しい評価やら)が気になってくるから。だから、立ち止まることなく、古着屋でTシャツを物色するように、次々見ていくこと。目移りすること。見ることと、動くことが一致する時、この画家は規格外の(まさに怪物級の)存在として目の前に迫ってくるだろう。
今年、没後7年を迎える山田正亮。彼の大規模な初回顧展が、東京国立近代美術館からの巡回で、京都国立近代美術館で開催中だ(4月9日まで。近年の企画展にしては短い会期なので、注意。なお、展覧会については東京国立近代美術館のウェブサイトの方が詳しい)。
この展覧会に合わせて企画者、画家、批評家によって時間をかけてなされた対談、鼎談本『山田正亮再考 絵画との契約』(松浦寿夫+中林和雄+沢山遼+林道郎)が出版された。また「ART TRACE PRESS」2号ではご夫人へのインタビューや多数の評論が掲載されている。いずれもよく見かけるようなベタ褒めではなくて、みんなどこか山田に厳しい。そこが面白い。それは批評家から褒められてはけなされてきた、山田に相応しいのかも。「美術手帖」3月号では黒瀬陽平氏からも爽やかにダメ出しを食らっていた。それが若さの秘訣かも(こっちの方が「永遠」かも)。

(福永信 ★★★★★)

 


endless 山田正亮の絵画

山田正亮 《Work C.92》 1961-62年 横浜美術館蔵



 
“描く”ことを自らの人生と一体化させ、美術の潮流から距離をとり、孤独の中で生涯描き続けた画家、山田正亮(やまだ・まさあき 1929-2010)。本展は、ストライプの画面で知られる彼の画業を網羅した、初の本格的回顧展です。5,000点近い作品から選りすぐった主要作200点超を、初公開の制作ノート群とともにご紹介します。

 
 

【関連イベント】

ギャラリートーク
日時:4月1日(土)午後2時~2時30分
講師:平井章一(京都国立近代美術館主任研究員)
会場:京都国立近代美術館 3階企画展示室
※聴講無料、要観覧券、開始10分前に1階インフォメーションにお集まりください。

春休みワークショップ「だいへんしん!山田正亮の絵画」
作品に登場する色だけを使って、オリジナルの絵を描こう。
日時:3月18日(土)、25日(土)、4月1日(土)
   午後0時~3時(予約不要・随時参加可能)
詳細は、こちらをご覧ください。

 
 

主催:京都国立近代美術館
   東京国立近代美術館

協力:一般社団法人 山田正亮の会

 
(詳細はこちら 京都国立近代美術館

 

会場付加情報
住所
京都市左京区岡崎円勝寺町
アクセス
地下鉄東西線「東山」より徒歩10分
市バス「岡崎公園 美術館・平安神宮前」より徒歩5分
電話番号
075-761-9900
日程
2017年3月1日(水)~4月9日(日)
時間
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休日
毎週月曜日及び3月21日(火)
※ただし3月20日(月)は開館
料金
一般:当日 1,000円 (団体(20名以上)800円)
大学生:当日 500円(団体(20名以上)400円)
高校生・18歳未満:無料
※本料金でコレクション展もご覧いただけます。
※心身に障がいのある方と付添者1名は無料。
 (入館の際に証明できるものをご提示ください)
特記事項