港町


前作『牡蠣工場』の撮影と同時期に、岡山県牛窓(うしまど)の風景ショットを撮っておこうとしたカメラの先、高齢化と過疎が進む港町に深い世界が広がっていた。想田和弘監督独自の手法による「観察映画」第7弾だが、なにやらこれまでの”観察”と様子が違う。映像はモノクロで、「老人と海」さながらの老漁師のワイちゃんの皺も、謎の老女クミさんのシルエットも、漁業市場や美しい海のきらめきも、ときに焦点が揺らぎ、浮遊感さえ漂う。旅人が幽霊に翻弄される「夢幻能」のようだと想田が振り返るクライマックスに背筋がゾクっと……。

福嶋真砂代


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インタビュー:想田和弘(『港町』監督・製作・撮影・編集)/聞き手:福嶋真砂代
 


港町

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比類なき映画体験。ドキュメンタリーの驚天動地。

美しく穏やかな内海。小さな海辺の町に漂う、孤独と優しさ。やがて失われてゆくかもしれない、豊かな土地の文化や共同体のかたち。そこで暮らす人々。静かに語られる彼らの言葉は、町そのもののモノローグにも、ある時代のエピローグにも聞こえる。そして、その瞬間は、不意に訪れる……。

監督は、イタリア、カナダ、中国などでレトロスペクティブが組まれるなど、国内外で高い評価を受ける映画作家・想田和弘。ベルリン国際映画祭2018への正式招待が早々と決まった本作は、作品を重ねるごとに進化を続ける「観察映画」の新境地であり、同時に、現代映画のひとつの到達点である。しかし、我々は、この映画体験の美しさと比類のなさとを語る言葉を未だもてずにいる。あなたは、どうか?

 
監督:想田和弘
日本・アメリカ合作 2018年 122分

 
(詳細はこちら 公式サイト

 
〈劇場情報〉
第七藝術劇場 4/21〜5/25
京都シネマ 6/23〜
元町映画館 6/23〜
豊岡劇場 7月公開

 

会場付加情報
住所
大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ6F
アクセス
阪急「十三駅」より徒歩5分
電話番号
06-6302-2073
日程
時間
上映により異なる
休日
無休
料金
一般1800円、大学生1500円
特記事項