打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?


花火大会の日、典道(菅田将暉)はひそかに思いを寄せている同級生なずな(広瀬すず)とばったり出くわす。大きなトランクを抱えた彼女は、夏休みのうちに転校することが決まっており、典道との水泳の勝負に勝った祐介(宮野真守)を誘って駆け落ちするつもりだったという。しかし約束をすっぽかされた彼女は、典道の目の前で母親に連れ戻されてしまう。「もしあのとき、勝負に勝っていたら――」。典道は祐介との勝敗が、なずなの運命を左右する分岐点であったことに気づく。
 本作で描かれるのは、今ここに存在したかもしれない「if=(可能性)」の世界だ。典道はなずなを救うため、タイムリープによって同じ一日を繰り返す。何度も分岐点に立ち戻り、枝分かれした「可能性」の迷路をさまよう彼は、たどり着いた理想の世界で最も難しい選択を突きつけられる。終盤、我々はタイトルの「下から見るか?横から見るか?」という問いが、典道に対するものであったことに気づく。
 アニメーションならではの演出や表現が多く取り入れられた本作は、岩井俊二原作の実写ドラマをアニメ化したものだ。脚本に『モテキ』の大根仁、総監督に『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之、そしてプロデューサーに『君の名は。』をも手掛けた川村元気と、豪華なスタッフ陣も印象的である。今後に繋がっていくであろうこの新たな試みは、その第一歩目にふさわしい出来となった。

(北野貴裕 ★★★★★)

 


打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

(C)2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員会


 

夏休み、とある海辺の町。花火大会をまえに、「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。そんななか、典道が想いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。「かけおち、しよ」なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。それを見ているだけで助けられなかった典道。「もしもあのとき俺が…」。なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命は?

 
総監督:新房昭之
監督:武内宣之
原作:岩井俊二
脚本:大根仁
製作:市川南

キャスト(声の出演)
広瀬すず:及川なずな
菅田将暉:島田典道
宮野真守:安曇祐介
松たか子:なずなの母
浅沼晋太郎:純一

2017年/90分/東宝

 
(詳細はこちら 公式サイト

 
〈劇場情報〉
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会場付加情報
住所
京都府京都市中京区西ノ京栂尾町1-6
アクセス
JR「二条」駅より徒歩2分
電話番号
050-6868-5035
日程
時間
休日
料金
特記事項